hiro@krathoorm

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実は、クリスマスイブの12月24日は、こっそり(?)数年前から店舗をお休みさせていただいております。

というのも、元々みなさまご予定があったり、出歩かずに家に籠ったりなのでしょう(自分は元々は後者^^;)。
この日に来られるお客様は少なく、また、以前この日に来られたお客様に「こんな日にご来店くださり嬉しいです」と不用意に申し上げて、「おお、忘れていたがクリスマスイブだったか!しまった!こんなところに来てしまった!」と、少し悲しい気持ちにさせてしまったこともあり^^;


で、今年は日帰りで上京して、岡田浩暉さんデビュー30周年記念「I Love Musical」を観に行ってきました。

ミュージカル、ずっと前から気にはなるものの、「レ・ミゼラブル」とか「キャッツ」とかといった名作は見たことがありません。米倉涼子さんの「シカゴ」は一度見たいと何度か抽選に応募したものの当たらずで・・・。
自分がこれまでに見たのは、「ベント」(2004年、椎名桔平さんと遠藤憲一さん共演)、「SEMPO〜日本のシンドラー 杉原千畝物語〜」(2008年、吉川晃司さん主演、中島みゆきさんが一部楽曲提供)くらいです。
30年来の中島みゆきさんのファンになるきっかけになった「夜会」は、過去20作品全て、どの曲がどの場面で歌われたか説明できるくらい拝見してますが、あれはご本人の説明では、ミュージカルではなく「変なコンサート」とのことですので^^;


さて、「I Love Musical」は、岡田浩暉さんが企画から携わっておられる、2016年から始められた催し物。
『王道のミュージカルソングに加え、ポップスやクリスマスソングなどさまざまなジャンルの名曲を充実のラインナップでお届けします』(公式ホームページより抜粋)、ということ。

過去の映像をYouTubeで拝見しても、王道ミュージカルを全く知らない自分には、さっぱりどのような曲なのかは分かりませんでしたが、ToBeContinuedさんの再結成ライブ以来、岡田浩暉さんの毎週日曜日のメルマガなど拝見してると、一度「ToBeContinued」ではない岡田さんの姿も生で拝見してみたいなぁ、と感じて、一般発売で購入して出向きました。

少し迷いながらも到着した、第一生命ホール。
こじんまりしてますが、綺麗でステージがみやすい、いいホール。
今回は自分的には「初心者」らしく、あえて2階席のバルコニー席的な席を選びました。
上から俯瞰するような感じで、若干疎外感がなかったわけではないですが、でも、ステージ全体がよく見えて自分的には非常に満足な席でした。(安い値段ですいません^^;)

出演者(歌い手)さんも豪華ですが、ミュージシャンの方々も5人編成で豪華ですね。

途中途中、山本潤さんの司会・説明を挟みながら、多くの楽曲が披露されていきました。

ここからは、ライブで自分が感じたことをつらつらと・・・。
すいません、何せバックグラウンドのない初心者ですので、感じたままを書きます。
薄っぺらく感じられたらすいません。


宝塚出身の紫吹淳さん、「所JAPANの「胸が張り裂けそうだ」の人だ!」が真っ先に浮かんですいません^^;
歌もうまいし、なんといっても華やかですよね。

林愛夏さん、若々しい伸びやかな歌声がいいなぁ。
男性のお客さんはもしかしたら多くは彼女目当て!?

CASPELさん(女性3人組)、コンテンポラリーなダンスやコーラスが魅力的。
歌にミュージカル要素を乗せる重要な役割ですね。

・・・と、第一幕はオリジナルがどんな場面で歌われたのかを知らないながらも(一応説明はしてくださいましたが)、想像しながら歌を聴くのはなかなか面白かったです。

「ご立派な家」(from「ニューヨークへ行きたい」)という曲を歌う泉見洋平さんがラブリーな感じでいいなあ、あ、「エビータ」は昔アルゼンチンに行った時に少し聞いた話だ。
そして、第一幕最後の「君は私のすべて」(from「ファントム」)は、岡田浩暉さんが泉見洋平さんとの演技とその歌詞から、なんとなく父子再会(かな?)のミュージカルの場面が浮かんできて、感動しました。ToBeContinuedの岡田さんとは違った、ミュージカルの岡田さんの素晴らしさがこの曲でもよくわかった気がしました。
(注:実際のミュージカルがどんな話なのかは全く知りません、勝手な想像です^^; が、この記事を書きながら「ファントム ネタバレ解説」なるものを読むと、その読みは当たっていたのかも。)



休憩を挟みまして第二幕は岡田浩暉さんの2019年のソロシングル「遠い約束」からスタート。
この曲はミュージカルの曲ではなく、岡田さんがそれまで関わった人々への感謝の気持ちを歌うバラード(パンフより抜粋)とのこと。いい曲ですね。(ちゃんと聞いたの初めて・・・すいません^^;)

泉見洋平さんのソロ曲「希望-Kibow-」。真っ白なスーツで、力強く歌われる姿に感動しました。
なんと泉見洋平さん、自分の観た数少ないミュージカル「SEMPO」にも出演されていたと後で知ります^^;

林愛夏さんが竹内まりやさんの「素敵なホリディ」を歌うなど、第二幕はミュージカルにとらわれず、自由な選曲だなぁと思っていると、次は FLYING KIDSの浜崎貴司さんがギター弾き語りで「幸せであるように」を。さすがミュージシャン、という説得力のあるヴォーカルと歌詞がグイグイ胸に響きました。
FLYING KIDSさんも、後でちゃんと聴いてみたいと思いました。

そして、浜崎さんと岡田さんの2人で、中山美穂さんの「ただ泣きたくなるの」
お二人がダウンタウンの浜田さんと中山さんと共演した1994年のドラマ「もしも願いが叶うなら」の主題歌でしたが、優しめの声の岡田さんと、ファンキーな浜崎さんのツインボーカルのハモリが意外性もあって非常に良かったです。

終盤、戸井勝海さんが歌われた「今を」(from「RANGER」)も、今を懸命に生きよう、といった内容の歌詞をミュージカル俳優さんらしく力強く歌われて共感できました。

そして、今回の企画である、「みんなで即興クリスマスソング」
事前にクリスマスにちなんだお題をネットで募集して、そのテーマでステージ上で即興で作る歌を披露するというもの。
岡田さんの説明によると、ミュージカルの楽曲は生活の何気ない動作を歌詞にしてもいいようなものなので、このようなのを考えてみたとのこと。
この日のテーマは「クリスマスが誕生日」。
出演者の方々が横一列に並ばれて、ワンフレーズづつ歌詞をつなげていかれてました。面白い企画でしたね。

そして、最後に今回の公演のために書き下ろされた「Song Of Joy」。これもいい曲でした。


終演後時計を見ると20:30!!!新幹線間に合うか!?
と急いで会場を飛び出してダッシュしました。
(事前に会場スタッフの方に「規制退場だと新幹線間に合わないかも」と相談すると、
「終演後すぐにこっそりと出てください!」とアドバイスいただきました^^;)
あっという間の2時間半(休憩20分)でした。


最初に申し上げましたように、今回自分はあまり予備知識なしに拝見しましたが、
歌から色々と想像を膨らませて楽しめたのは、
自分の中では斬新で、非常に印象的でした。


ここで自分が思い出したのは、中島みゆきさんの「夜会工場」という催し。
過去の夜会作品の場面をつなげていく構成は、
今回の「I Love Musical」と非常によく似ています。

(参考記事)
君をただ笑わせて 負けるな、と願うだけ ~夜会工場Vol.1
(2013年12月14日の記事)
夜会工場vol.2 The factory of YAKAI vol.2
(2017年12月9日の記事)


夜会フリークを自負する自分は、「夜会工場」では、
もうそれはイントロが流れたところから「ああ、あの場面の曲!」とすぐにわかるのですが、
夜会を全く観ていない方でも「良かった」という声をよく伺っていたので、
場面を知らずとも楽しめるものなのかな?
とずっと少し疑問に思っていたのです。
(注:「夜会」も「夜会工場」も一般的に楽しめる演目ではないと思いますので、決してお勧めはしません)

今回、いざ自分が逆の立場で、
まっさらな状態で、さまざまなミュージカルの場面の曲に触れて、
それはもしかしたら岡田さんの企画意図とは少し違うのかもしれませんが、
自分なりの想像を膨らませて楽しめたのは、まさしく「夜会工場」のテーマ曲「産声」の世界かと。

音楽も「あの曲はこんな場面で歌われて、こんな意味合いがある」という
予定調和のような楽しみ方ももちろん面白いのですが、
何にも縛られずに、まっさらな気持ちで歌に向き合う、
まさに「何度でも歌は始まる」(「産声」の歌詞から)体験ができたのは非常に印象的でした。
そして、それは自分の仕事でも同じことかも、と感じてしまいました。
初めてのお客様にも、何度も来ていただいているお客様にも、
予定調和も、まっさらな心持ちも両方を感じていただけるセッションができれば・・・。

今年は特に秋以降さまざまなライブに参加できたいい年でした。
来年も色々なライブに足を向けて、新たな発見や感動ができるのを楽しみにしてます。
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